敬語を話すときに、ぼくたちが自然とやっていることって何か知ってる?それは、人間関係を「ウチ」と「ソト」に区別して、言葉を使い分けるということ。ウチは「身内・自分側の世界」のこと、ソトは「外部の世界」のことだよ。
ビジネスの世界では、自分が所属する会社を「ウチ」とし、取引先やお客様を「ソト」の人としてふるまっている。敬語には「ソト」に対して、「ウチ」を立てないという基本ルールがあるから、「ウチ/ソト」の概念を理解していることが重要なんだ。
例えば、
電話を取り次ぐ場面でこんなやり取りをしたとする……どこがおかしいかわかるかな?
「身内を立てない」というルールを考えると、ソトの人に対してウチ(社内)の人を「さん」づけで呼ぶのは適切ではないね。この場合、「◯◯ですね」と名字だけで復唱するのが正しいよ。
また普段、家族のことを「お母さん・お父さん・おじいちゃん・おばあちゃん」などと呼んでいても、「ソト」の人には「母・父・祖父・祖母」と言い換えたりするね。オフィシャルな場面で、家族の説明をするとき「私のお母さんが……」と話してしまうと幼い印象になってしまう。こうした使い分けを瞬時にできるかが敬語スキルなんだ。それって結構難しいよね!
このように、「ウチ/ソト」という概念がはっきりしていて、それが言葉にも反映されているのは日本特有の文化なんだよ。敬語をマスターする上で大事なポイントだから、ぜひ覚えておいてね♪