たのくんの間違えやすい敬語講座

間違えやすい敬語を紹介していくよ♪

「せいぜい頑張って」はネガティブワード?


仕事や試験勉強など達成したい目標があるとき、熱意を誰かへ伝えることってあるよね。そんなとき、相手に「せいぜい頑張ってください」といわれたら……君はどう思う?


素直に嬉しく思うかな?それともモヤモヤする……? 応援されているようで違うような、複雑な気持ちになるかもしれないね。


これには「せいぜい」が持つ言葉のイメージが関係しているんだ。「せいぜい(精精)」には、「多く見積もっても」「たかだか」といった意味があるんだよ。「たかだか(高高)」はいわば類義語。「どんなに高く見積もっても大したことはない」という、よりネガティブな意味が含まれているんだ。


だから僕たちは「せいぜい頑張って」といわれたとき、「大した結果にならないだろうけど頑張ってね」といわれているような気持ちになるんだね。でも、ここで注意してほしいポイントがひとつ! 実は「せいぜい」には、「力のかぎり」「精いっぱい」といった、ポジティブな意味もあるんだよ。


試しに、意味を置き換えてみよう。 「力のかぎり頑張ってください」……どう? こんなふうにいわれたら、とても嬉しいよね! 「せいぜい」は用法によって、ガラッと意味が変わってしまう言葉でもあるんだ。うーん、難しい!


誰かにいわれると、つい嫌な気持ちになるかもしれないけれど、いい意味も知っていれば解釈の幅が広がるよね。とはいえ、現代ではネガティブな印象を持たれやすい「せいぜい」という言葉。コミュニケーションでは、わかりやすく伝えることも大切だから、相手には無理に使わないというのも手だよ。励ましたいとき「良い結果になるといいですね、頑張ってください」など、気持ちがそのまま伝わるような言い換えを考えてみてね♪