たのくんの間違えやすい敬語講座

間違えやすい敬語を紹介していくよ♪

「させていただき」過ぎにご用心?


「させていただきます」。


よく聞く言い回しだね。丁寧な敬語を心がけて使っている人もいるんじゃないかと思うけど、注意が必要な敬語だよ。


まずは、正しい意味を確認してみよう。


文化庁の「敬語の指針」では、「自分側が行うことを、相手側又は第三者の許可を受けて行い、そのことで恩恵を受けるという事実や気持ちのある場合に使われる。」と書いてあるよ。


なんだかすごく難しいね。 つまり、自分に恩恵がある行動について、相手に許可をもらう時に使う言葉なんだ。


  • 自分に恩恵があるか
  • 相手に許可をもらっているか

この2つの条件が満たされる場合、適切な用法と言えるんだよ。


「させていただく」のNG例をちょっと見てみよう。


・「本日、休業させていただきます」
休業することについて、誰かに許可をもらったわけじゃないよね。この場合は、「休業いたします」でOK。


・「それでは、発表させていただきます」
発表会などで使われがちな例だよ。聴衆のみんなに許可をもらって発表するのだろうか?違うよね。これも、「発表いたします」とした方がすっきりするよ。


では、どんな時に使うのが正しい用法なんだろう?


(相手が所有している資料などの、コピーの許可を求めるときの)
・「コピーをとらせていただきます」

これは、恩恵にあずかる行動について、相手の許可をもらっているので、適切な使用例。


「させていただく」の用法が合っているか、判断するのは難しい。だから、むやみに使わない方がいいかもしれないよ。使う前には、その表現によって、必要以上に回りくどくなっていないか、「いたしました」でも十分ではないか、慎重に考えてみてほしいな!