社内回覧物を見たらポン、宅配便を受け取ったらポン、役所関連の書類にポン、領収書や納品書、契約書にもポン……カジュアルな場から正式な文書まで、さまざまな場面で使われている「ハンコ」。世の中のデジタル化につれ登場機会は減りつつあるものの、実印や銀行印などを中心に、正式な場では印鑑はまだまだ現役だね。
ハンコ文化は日本ならでは、ともいわれているけれど、実はハンコのことって意外と知らなかったりしない?
たとえば、ハンコ周りでよく使われる「印章」「印影」「印鑑」という言葉。どれも同じように思えるけれど、実はちゃんと違いがあるんだって!
つまり、ハンコ自体を指すのは「印章」だけで、「印影」はハンコを押したときのデザイン、そして「印鑑」はハンコそのものではない、ってことなんだね!
ハンコには認印、銀行印、実印といった種類もあるけれど、これらの使い分けや選び方のポイントも、意外と知られていない……かも!?
認印は宅配便の受け取りなど、日常で気軽に使えるハンコ。100円ショップなどの安価なものは、認印にピッタリだね。簡易的なサイン代わりにもなるので、読みやすい字体を選ぶのがいいとされているよ。
銀行印は、銀行口座などで本人確認用に使われるハンコ。劣化などで印影が変わってしまうと大変なので、安価過ぎるハンコは避けたほうが安心かも。認印とは逆に、あえて複雑なデザインを選ぶのも、悪用防止のための一策だよ。
実印は、市区町村などの役所に登録して、自分のものであることを証明するハンコ。不動産取引や自動車の売買など大きな契約などで使うときに、身分証明書代わりになる。銀行印と同様、偽造されやすいシンプルな印影は避けたほうが安心だね。
余談だけど、業界によってはハンコの押し方にも独特の慣例があるって知ってた? そのひとつが「お辞儀ハンコ」。稟議書など、組織内で立場が異なる人が確認する書類へ押印するときに、立場が下の人は印影にあえて角度を付け、上の立場の人にお辞儀しているように見せるんだって。電子印鑑のツールにも、「お辞儀ハンコ」ができるよう印影を回転させる機能が搭載されているものがあるというから、浸透のほどがうかがえるね!