贈答のマナー
■お中元とお歳暮
贈る時期:【お中元】 | 7月に入ってから中旬(土用の入りの前)まで |
贈る時期:【お歳暮】 | 12月初め(11月末からも可)から12月の20日頃まで |
贈る相手と期間: | 仲人・媒酌人には最低3年間贈り続けるのが一般的 お稽古事・塾の先生には習っている期間のみ |
お礼状の書き方 | |
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1.季節のあいさつ | 例:【お中元】暑さが厳しさを増してまいりました。 例:【お歳暮】師走に入り寒さも厳しくなってまいりました。 |
2.送り主を気遣う | 例:皆様にはお変わりなくお過ごしのことと存じます。 |
3.日頃のお礼 | 例:日頃は大変お世話になり、感謝申し上げます。 |
4.贈答品へのお礼 | 例:この度はお心遣いの品をお贈りいただき、誠にありがとうございます。 |
5.送り主の家族への気遣い | 例:どうぞ皆様にもよろしくお伝えください。 |
6.送り主の健康を祈る | 例:【お中元】暑さ厳しい折、くれぐれもご自愛ください。 例:【お歳暮】あわただしい季節柄、くれぐれもご自愛されて良き新年をお迎えください。 |
7.結び | 例:まずはお礼方々ご挨拶まで。 |
喪中の場合: | お中元・お歳暮はお祝いの品ではなく、お礼を表すものですので、自分が喪中であっても、贈る相手が喪中であっても贈ることができます。 ただし、おめでたい意味を持つ、紅白の水引のついたのし紙は使えません。 お店に注文する際に喪中であることを伝えれば、無地のしで対応してくれます。 |
■お年賀
いつ贈るか: | 三が日の間にお年始のあいさつとして手土産で持って行くのが正式ですが、都合がつかなければ、松の内の間に持参します。 松の内は、関東ではおおよそ1月7日まで。関西では1月15日までとされています。お年賀は「持参」すべきもので、宅配便などは使いません。 |
贈る相手: | 特にお世話になっていると思う方に贈ります。持参することから、年始に会える相手に限られます。会社の上司、親戚などが一般的でしょう。 |
■結婚祝い
祝儀袋: | 水引は「結び切り」のついたものを使います。![]() |
祝い金金額: | 昔から日本では「奇数」がおめでたい数字とされていました。なので、2で割り切れる偶数の数字よりも、結婚のお祝いでは3万円、5万円といった奇数の金額がよく使われています。
ただ、最近では「2」を「ペア」の数字として慶事にも用いる人が増えています。 奇数でも「苦」につながる「9」、偶数では「死」を連想させる「4」は避けましょう。 祝儀袋(金封)は、中身の金額に見合うものを選びます。袋だけ豪華、ということのないようにしたいものです。 また、最近はデザイン性に富んだおしゃれな金封が多種売り出されていますが、これらは略式。親しい人へのお祝いに用いるものと覚えておきましょう。 |
袱紗(ふくさ) | |||
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結婚お祝いの金封は、袱紗に包んで持参するのが礼儀とされています。 | |||
色 | |||
紫色の袱紗は、お祝いにもお悔やみにも使えます。また、男女ともに使える色ですので、袱紗を1枚だけ用意するなら、紫が重宝するでしょう。 お祝い事には他に、赤・朱・エンジなどを用います。ちなみに緑、藍(青)、グレーはお悔やみ用です。 |
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包み方 | |||
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1.金封を正面に向け、やや左よりに置き、 | 2.袱紗の左側を折り、 | 3.上下を折り、 | 4.右側を正面から裏側にまで届くように折る。 |
■会社関連のお祝い事
社屋新築落成祝い
取引先などの企業が新社屋を建て完成披露式をする場合、お祝い金は、新築落成式に持参し、会場の受付けに手渡します。 金封の水引は紅白か、金銀の結び切り、もしくはあわび結びのものを選びます。
退官・定年退職祝い
恩師の退官、上司の定年退職などもお祝い事と捉えられます。
お祝いは、目上の方にお金を贈るのは失礼に当たる場合もありますので、贈り物を用意するといいでしょう。歓送会を開き、そこで渡すのが一般的です。
創立記念・発会記念祝い
企業団体などの組織の創立、また、建物に対しても創立した日を祝うことがあります。 発会記念も同じように会の発足を祝うことです。「十周年」など、節目となる年に記念行事が行われることもよくあります。 お祝い金は記念行事のパーティーに持参し、会場の受付けに手渡します。会場にお花を届けるのもいいでしょう。
栄転・転勤祝い
これまでよりも高い役職に就き、昇進するための転勤の場合はお祝い事にあたるため、贈答品やお祝い金を贈ります。 昇進・昇給が伴わない場合の転勤には「餞別」を贈ります。
昇進・昇格祝い
お世話になっている上司の昇進を祝うときは、部課単位でお祝いの会を開くことも多いようです。 お祝い金、またはお祝いの品を贈ります。高級なボールペン、お酒などが一般的で、女性の場合は、キッチン家電なども喜ばれます。
開店・開業祝い
お祝いの品を贈るタイミングは、オープン1週間前から前日までの間が一般的です。 オープン準備で忙しいでしょうから、先方にはいつ何が届くかを伝えておくと喜ばれることでしょう。 取引先などの開店・開業祝いにお花を贈る場合は、「祝 御開店」「開店御祝」 といった文言と贈り主としての社名・代表者名などの文字入れをした木札を付けてもらうのが一般的です。
