早わかり 2018年度 介護保険制度 改正

高齢化が進み、要支援・要介護者が増え続けています。そんな中、改正された介護保険制度。制度を継続し、より利用しやすいものにすることを目的に改正されたものですが、何がどう変わるのか、ポイントをご紹介します。

地域包括ケアシステムがさらに進化します

1 自立支援、重度化を防ぐ取り組みの強化

高齢化に対応するため、地域包括ケアシステム(※)を推進します。その対応策として、保険者(全国の市区町村)が地域の課題を分析し、高齢者の自立支援と重度化防止に向け、取り組むしくみが整備されます。
※「地域包括ケアシステム」とは、高齢者が住みなれた地域で暮らし続けられるように、住まい・医療・介護・予防・生活支援が連携して提供される支援体制のことです。

自治体が新たに整備するしくみの画像

2 「介護医療院」を新たに創設

2024年度末に廃止される介護療養型病床に代わる施設として「介護医療院」がつくられます。
介護療養型病床は、長期療養を必要とする人が手厚い医療などを受けられる施設ですが、今後は要介護者の増加による慢性的な医療・介護へのニーズが想定され、その受け皿として新たな介護保険施設が創設されます。

「介護医療院はこんなところの画像

3 「共生型サービス」の発足

介護保険と障害福祉両方の制度に、新たに「共生型サービス」が加わります。これにより、高齢者と障害者(児)が、同一の事業所でサービスを受けやすくなります。

共生型サービス説明の画像

制度継続のための取り組みが実施されます

4 高所得者は3割負担に

世代間・世代内の公平を保つため、所得の高い層は自己負担額は3割に。ただし月額44,400円の負担上限があります。

改正前 自己負担額 改正後 自己負担額
年金収入など280万円以上(夫婦世帯346万円以上) 2 年金収入など340万円以上(夫婦世帯463万円以上) 3
年金収入など280万円未満(夫婦世帯346万円未満) 1 年金収入など280万円以上(夫婦世帯346万円以上) 2
  年金収入など280万円未満(夫婦世帯346万円未満) 1

5 「総報酬料」を保険料に導入

介護保険加入の40~65歳未満の保険料は、収入など報酬額に比例して国民健康保険や健康保険組合などの保険料を負担することになります。

改正前 改正後
加入者の収入に関係なく「加入者数」に応じて保険料を算出するため、加入者数が多いほど負担が大きい。 加入者の給与や賞与など「報酬額」に応じて保険料を算出するため、報酬額が多いほど負担が大きくなる。

6 その他の改正

介護保険制度を継続させるため、ほかにも下記のように改正が行われます。

福祉用具貸与価格の見直し 高額介護サービス費の見直し 住宅改修の見直し
貸与価格の全国的なバラつきを少なくするため、国が商品ごとに全国平均貸与価格をホームページなどで公表。 住民税を納めている人がいる世帯では、自己負担の上限額が月額37,200円から44,400円にアップ。 業者により価格差や技術格差があるため、利用者が自治体へ申請時に提出する見積書類の様式を統一。改修内容や材料費、施工費などの内訳を利用者が把握できるようにする。