暑くなってくると、天気予報などで見聞きする「暑さ指数(WBGT)」という言葉。コレってどんなもので、何に使われるのか、知ってる?
「暑さ指数(WBGT)」とは、熱中症を予防するために労働環境や運動環境のガイドラインとして使われている指標のこと。人体と外気との熱のやりとり(熱収支)に着目して、「湿度」「日射・輻射(ふくしゃ)など周辺の熱環境」「気温」の3つを取り入れて算出されるんだって。英語表記の「WBGT」は「Wet Bulb Globe Temperature(湿球黒球温度)」の略。1982年から国際基準になった、世界共通で使われている指標なんだよ。
日本では現在、環境省の「熱中症予防情報」サイトで全国850カ所の情報提供が行われているほか、暑さ指数(WBGT)の予測に基づいた「熱中症警戒アラート」が運用されているよ。「熱中症警戒アラート」は、天気予報でもよく耳にするね。
暑さ指数(WBGT)には、さまざまな要因を想定した3種類の測定値が使われている。
この3つの測定値を次のような割合で合計して、暑さ指数(WBGT)が割り出されるんだ。
暑さ指数(WBGT)=乾球温度1:湿球温度7:黒球温度2
暑さ指数(WBGT)の単位は気温と同じく「℃」なんだけど、3つの測定値から算出するわけだから、当然、気温とは数値が異なるよね。だから、天気予報や報道などでは紛らわしくないよう、「℃」を省略した数字だけで示されることが多いんだって。
ちなみに暑さ指数(WBGT)「28」以上が、熱中症患者が急増するという「厳重警戒」レベル。「31」以上になると「危険」とされ、運動は原則中止とし、外出はなるべく避け、涼しい室内に移動することが推奨されているよ。
気温があまり高くなくても、湿度や風など他の状況によっては危険なこともあるのが、熱中症の油断ならないところ。暑さ指数(WBGT)」に注目して、賢く熱中症を予防しよう!